モバイルオーダーにPOSレジ連携は必要?
レジ打ちが残る店・残らない店
最終更新: 2026年9月3日
モバイルオーダーを調べていると、POSレジとの連携を前提にした説明によく行き当たります。連携がないと注文をレジへ打ち直すことになる、という話です。これ自体は本当のことです。ただ、その打ち直しが1か月で何分になるかは店によって大きく違います。明細を1品ずつ打っている店と、合計金額だけ打っている店では、浮く時間が何倍も違います。連携で消える仕事と、連携しても残る仕事を分けたうえで、自分の店ではどちらが得かを数える手順まで書きました。
1. そもそもPOSレジがない店がある
飲食店ドットコムが2023年7月に会員389名へ聞いた調査では、POSレジを利用している店は44%でした。使っていないが今後は検討したい店が21.1%、今後も使う意向がない店が35.0%です。
使っていない店は合わせて56.1%で、その多くは今後も入れる気がないと答えています。この層には、つなげる相手がそもそもいません。手書きの伝票と、金額を打つだけのレジ。この形で回っている店では、モバイルオーダーを入れても会計のやり方は今までと変わりません。
同じ調査で、POSレジを使っている店が挙げた導入メリットの1位は売上状況の分析(日別・月別・メニュー別など)で88.9%でした。2位が売上のリアルタイム確認で77.2%、3位がクレジット・電子マネー決済で67.8%。
打ち込みを減らすためというより、数字を見るために入れている店が多い、と読めます。だとすると連携の話も2つに分かれます。会計のたびの打ち込みを消したいのか、席から入った注文を売上の数字に合流させたいのか。前者は毎日の手間の話で、後者は月末に何を見たいかの話です。
2. 連携で消える仕事と、残る仕事
連携が効いたとき、店の動きはこう変わります。
- 注文が入った時点で会計伝票ができている。レジでは合計を確認して受け取るだけ
- メニューと値段の登録が1か所で済む。値上げのときに片方だけ直し忘れる事故が消える
- 閉店後の突き合わせが要らない。売上が最初から1本にまとまっている
- 商品別や時間帯別の集計に、席から入った注文も含まれる
連携しても残るものもあります。
- 現金の受け渡しと釣り銭。ここは連携の外側です
- レジの中の現金を数えて、売上と合っているか確かめる作業
- 会計を分けたい、席を移った、割引を入れたいといった例外の処理
閉店後の作業が長いのは、突き合わせのせいなのか、現金を数えているせいなのか。先にそこを見ておくと、連携で短くなる部分がどれくらいか見当がつきます。
3. 打ち込みが1か月で何分になるか
連携にいくら払う価値があるかは、この時間の長さで決まります。数えるのは、1日の会計組数と、1組の会計にレジで何秒かかっているかの2つです。
| レジへの打ち方 | 1組あたり | 1日40組なら | 月25日で |
|---|---|---|---|
| 合計金額だけ打つ | 約5秒 | 約3分 | 約1時間20分 |
| 明細を1品ずつ打つ(1組6品・1品5秒) | 約30秒 | 約20分 | 約8時間20分 |
※ 秒数は仮に置いた値です。レジの前でストップウォッチを持ち、3組ぶん計るほうが早く、正確です。
効いてくるのは打ち方です。同じ40組でも、明細を全部打っている店なら連携で月8時間が丸ごと浮きます。合計だけ打っている店だと1時間ちょっと。そのために月額がいくら上がるかを見て、割に合うかを決めることになります。
もうひとつ数えておくとよいのが、打ち間違いです。手で打つ以上、金額の取り違えは起きます。先月は何回あって、レジと現金がいくら合わなかったか。この回数が多い店では、時間よりこちらが連携の理由になります。
4. 連携には条件がつく
見積もりを取る前に、確かめておくことがあります。
- つなげる相手が決まっている:たいていは同じ会社のPOSレジか、提携している数社だけです。今のレジがその中になければ、レジごと入れ替える話になります
- 連携が有料オプションのことがある:月額の本体とは別に乗る形です。費用の内訳でも、見落としやすい出費として挙げました
- 覚え直す時間がかかる:レジが変われば、締めの手順もスタッフの操作も変わります。繁忙期に重ねないほうが安全です
- 片方だけ乗り換えづらくなる:注文とレジを同じ会社に預けるので、注文の使い勝手だけが不満、という状況で動きにくくなります
最後の1つは、導入前にはあまり気になりません。数年使ってから効いてきます。まとめて任せる身軽さと、後から選び直せる余地は交換の関係にあります。
5. 連携が要る店・手打ちで足りる店
| 明細をレジに1品ずつ打っている | 連携が効きます。打ち込みがそのまま消えます |
|---|---|
| 会計が1日50組を超える | 連携が効きます。回数が多いほど差が開きます |
| 商品別の売れ行きを毎月見ている | 連携が効きます。手で集計する形では続きません |
| 店舗が複数ある | 連携が効きます。店をまたいだ集計を手作業でやるのは無理があります |
| レジの入れ替えをもともと考えている | 変え時です。どうせ触るなら、注文とレジをつなげられる組み合わせから選ぶほうが得です |
| レジには合計金額だけ打っている | 手打ちで足ります。浮く時間が短く、月額の差のほうが大きくなりがちです |
| 会計が1日20組前後 | 手打ちで足ります |
| POSレジがなく、当面入れる予定もない | 連携する相手がいません。注文だけ先に切り出す形になります |
| 機器にかける予算が当面ない | レジまで含めた入れ替えは重すぎます。順番を分けてください |
上の4行に当てはまる店は、モバイルオーダーを単体で選ぶより、レジと一緒に考えたほうが結果的に安く済みます。下の4行なら、注文だけ先に入れて様子を見るほうが速いです。
6. 決め方の順番
- 3組ぶん、時間を計る:今のレジで1組の会計に何秒かかっているか。ここが出発点です
- 1か月ぶんに直す:秒数 × 1日の組数 × 営業日数。何時間になるかを出します
- 連携型の見積もりを取る:月額の差額と、レジの入れ替えが要るならその費用も足します
- 浮く時間と、増える金額を並べる:1年ぶんの総額で比べると判断しやすくなります。費用の内訳に比較の手順をまとめました
- 迷ったら注文だけ先に入れる:打ち込みが実際どれだけ苦になるかは、1か月やってみると分かります
順番を逆にすると、レジの入れ替えから話が始まって費用が膨らみます。席から注文を受けることと、売上を1か所にまとめることは、別々に決められます。先にレジを決めてしまうと、モバイルオーダーの選択肢がその会社の中だけになります。
店の規模から入る場合の進め方は個人店の導入ガイドに、注文を受ける端末まわりはキッチンプリンタなしの運用にまとめています。前払いに寄せて会計そのものを減らす選択肢は券売機との比較のほうです。
レジを買い替える前に、1卓で試せます
スグオーダーは月額780円(税込)/1店舗、初期費用0円。POSレジとの連携機能はなく、お会計は今お使いのレジのままです。席のQR札をスマホで読み取ると注文履歴と合計金額が出るので、その金額をいつも通り打ち込むだけ。14日間無料で、クレジットカードの登録も要りません。
無料で始める先に試したい方は、実際の注文画面のデモをどうぞ(登録・インストール不要。注文はどこにも届きません)。
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